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季節の健康トピック

新型コロナ感染症1◎軽症者を通じて感染が拡大

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっています。2020年5月に入ってからは先進国では減少に転じ、日本でも5月25日に緊急事態宣言が解除されましたが、一方でロシアやブラジルなどの新興国では感染者が急増しており、アフリカでの感染拡大も深刻化しています。世界的に見れば新型コロナの脅威は、収束したとはとてもいえない状況です。

感染者数がひとまず減ったことにより緊急事態宣言が解除された日本も、決して安心はできません。経済活動の再開により、人と人との接触が増え、再び新型コロナの流行を招く可能性があるからです。有効な治療薬やワクチンが存在しない今の状況では、第2波の到来に備え、感染の予防を徹底していく必要があります。

有効な治療薬やワクチンの登場は、早くても2020年秋以降になるとみられており、新型コロナとの闘いが長引くことは確実です。その闘いにおいては、敵であるウイルスを知り、有効な対策を取っていくことが欠かせません。

コロナウイルスには7つの種類が

表面の突起が太陽の光冠(コロナ)に似ていることからその名が付いた「コロナウイルス」には、7つの種類があります。そのうち4つは既に広く蔓延しているウイルスで、いわゆる「かぜ」を引き起こします。これらのウイルスによるかぜで患者が死に至るケースは、ほとんどありません。

これに対し他の3つのウイルスは、動物から人間に感染して重度な肺炎を引き起こすのが特徴です。2002年に流行したSARS(サーズ:重症急性呼吸器症候群)や、2012年に話題となったMERS(マーズ:中東呼吸器症候群)は、いずれも動物由来のコロナウイルスによるもので、多数の死者を出しました。SARSの致死率は約10%、MERSの致死率は約35%にも上ったことが分かっています。

そして今回、話題になっている新型コロナウイルスは、SARSの仲間と考えられています。SARSと同様に重度の肺炎を引き起こすことがありますが、このウイルスによる感染症の致死率は7〜8%程度。SARSやMERSほど高くはありません。

ただしやっかいなのは、ウイルスに感染しても約8割の患者は症状が軽く、感染に気づかないケースが多いことです。感染後に重症化しやすいSARSなどと異なり、軽症の患者が外出したり人と接触したりすることで感染を広げてしまう可能性が高いのです。新型コロナウイルスに感染した1人の患者が他に感染させる人数は、インフルエンザの約2倍に達するという報告もあります。

一方、残りの約2割の患者には、急激に症状が悪化する例が少なくないことも新型コロナウイルス感染症の特徴です。特に高齢者や、高血圧や糖尿病などにかかっている人、がんや関節リウマチの治療で薬物療法を受けている人は、重症化しやすいので注意が必要です。


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